建築学部の理念

建築学部は、豊かな感性と技術力を身につけた高い志を持つ建築の専門家を養成します。それは、人々の暮らしを支える建築や都市の分野で、何のために・誰のために・どのようにつくるべきかを考え、実現できる建築の専門家です。また、社会や時代の変化を見据え、既存の価値観にとらわれず、自らの意志と行動力をもって、場所・地域・国を問わずに活躍できる専門家でもあります。
学生がそのために必要な工学的能力、哲学、歴史、文化、経済、政治等、広範な分野の深い理解力と豊かな感性を確実に身につけること、そして、人々の役に立ち喜びをもたらす建築に、生涯情熱を持ち続ける人間となることが建築学部の目標です。

建築学部が目指す人材像

創立以来、90年目の「芝浦建築の歴史と伝統」を継承しながらも、新たに建築学部が目指す人材像は、以下の5項目に集約されます。

  1. 歴史的発展を踏まえて建築を捉え、現代の建築を取り巻く技術的・社会的問題を理解できる人材。
  2. 自然・社会・人間に深く関わる建築に、専門家としてたずさわるための倫理観を身につけている人材。
  3. 自然科学や人文社会科学に関する基礎知識と建築設計や建築技術に関する幅広い専門知識を身につけている人材。
  4. 高いコミュニケーション能力を持ち、21世紀のグローバル社会で活躍できる国際感覚を身につけている人材。
  5. 豊富な教養と幅広い知識を統合・駆使し、建築や都市をめぐる現代的課題を解決できる人材。

建築学部の特色

3コース制の特色ある教育

建築技術をベースに、多様な価値観と国際的な知見で社会の諸問題を解決するプロジェクトをデザインするAPコース(先進的プロジェクトデザインコース)、身の回りの空間から住宅、建築などのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインするSAコース(空間・建築デザインコース)、建築から都市、まちづくりなどのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインするUAコース(都市・建築デザインコース)の3コースを設け、コースごとの特色を明確にします。また、いずれのコースも大学院進学を推奨しています。

芝浦工業大学初「豊洲キャンパス」での4年間一貫教育

建築学部は、本学初の豊洲キャンパスでの都心一貫教育を展開します。豊洲は、いままさに街が新たに生まれつつある場所。開発の進むウォーターフロントから、水都を象徴する運河を越えれば、門前仲町や清澄白河、月島など、伝統的な懐かしい面影を残す街並みが広がります。歴史と先進性が共存する「これからの都市の暮らし」の可能性を示す場所でもあり、実験的な取り組みや、斬新な価値観のプロジェクトも見逃せません。本学も地域に開かれた教育を目指しており、フィールドは無限大。新しきものと古きものが交差する街で、多くの建築的テーマが見つかるに違いありません。

学部の4年間に加えて修士の2年間も一貫して、東京ベイエリアにある豊洲キャンパスで学ぶことができ、上級生や大学院生の設計演習や研究活動に間近に触れることで、早い段階から建築に携わる自分の将来像をイメージすることができます。

豊洲キャンパス(運河側)

多彩な専門分野と研究室選択の柔軟性

コース制を取りながらも、3年次のプロジェクトゼミと4年次の卒業研究は、所属するコースに関わらず全研究室(11分野35研究室)より選択が可能となります。また、特色ある建築分野を専門とする専任教員の授業を選択できるため、コースに特化した内容だけでなく、幅広い知識の習得および、学生の向学心に応じたきめ細やかな教育が可能となります。

横断的融合による建築教育

3コースではいずれも数学・物理・化学・英語などの一般科目、設計や構造などの建築基礎の習得を徹底し、建築に必要な知識・技術の土台作りに注力します。また、これらの基礎知識を土台とし、幅広いリベラルアーツ、応用レベルの専門科目を有機的に組み合わせることによって相乗効果が生まれるよう、効果的なカリキュラムを編成します。

グローバル理工学人材の育成

海外建築研修、国際プロジェクト、建築実習(韓国・フランス・イタリア・ロシア)、海外英語研修科目を豊富に配置しており、グローバルコミュニケーション能力、異文化に対する想像力、洞察力を身につけることができます。