General

プロジェクトデザイン研究室の活動は、日本各地の地域毎のプロジェクトを始めとして、2地域拠点、途上国や災害復興に関する活動、木質構法を始めとした建築のあり方の研究等、様々な分野にわたります。

ここでは、各プロジェクトにとどまらない活動や、研究室としての活動を紹介します。

市民防災

2019年、台風15号、19号が猛威を奮い、房総半島は大きな被害を受けました。これから起こる災害に備え、研究室では房総半島の南部に位置する館山市富崎をフィールドに、大学と企業が連携した、屋根応急補修工法開発を行っています。安全に、十分な屋根補修ができるように、地域住民も参加するワークショップを行い、台風被害の影響を防ぐ手法を地域と協力して模索しています。

都市の記述

VRの活動は都市にある風景の手がかりを記録するべく、その新しい手法について探る為に始まったプロジェクトです。

活動の中で、日々更新され続ける都市をどのように記録するか、その記録がどのように使えるかについて模索しています。

二地域居住

 南房総は過疎地域でありながら都心からのアクセスも良い田舎です。「二地域居住」をキーワードに活動するNPO法人南房総リパブリック(馬場未織 理事長)と連携しながら、都市と地域の新しい関係を考えます。

研究室では各種イベントに協力しながら、研究、設計提案などを行なっています

災害復興

熊本県地震で被災した益城町にある県内最大の仮設団地で、地元の大学と共に、家具製作や縁台設置、植樹などを通して居住環境の改善をしています。また、甲佐町で進めている2019年竣工予定の災害公営住宅団地で小学生とロゴデザインワークショップをするなどコミュニティ形成につながる活動にも力を入れています。

「連続的な」復興プロセスの設計、デザイン研究を行っていきます。

活動記録はnoteで発信中  リンクはこちら

林業と都市

林業は古くから日本を支えてきた産業の1つであり、かつて中山間地域で生産した多くの木材は都市に運搬され、都市で活用されていました。現代でそのような風景を取り戻すために、地産都消の建築と林業地の関係について考えます。これまでに、岐阜県加子母地区における地域産直住宅活動をはじめとして、都市生活者へ向けた林業地帯での取り組みを研究する活動に取り組んできました。

ワークショップ

建築トークインは毎年、学生が一貫してテーマ等の企画と運営を行い、様々な大学から募った参加者達がそのテーマに沿って上越のまちを舞台に議論を行うワークショップです。

2018年に10回目を迎えました。

仮設住宅

災害復興は主に災害時の居住環境と都市復興のプロセスについて勉強会を通して学んでいくというプロジェクトです。

居住系は避難所、仮設住宅、災害公営住宅について、それぞれ災害時の対応が具体的にどのようにされたのか、その後の問題などを調査していきます。

都市復興プロセスでは、被災した都市の被害とその後の復興状況をさまざまな国や都市ごとに調査し土地がもつ文化や対応による復興への影響を比較していきます。

都市木造

LVLやCLTといった新しい木質建材も取り入れながら、耐震性や耐火性能を持ち、多層化できる「都市木造」をはじめとする新しい木質建築の研究や設計を行います。これまでに、一般社団法人HEAD研究会国際化TFと協働した「木の国際化 Glocal Timber Studies」や、学生を中心とした勉強会を行うことで、都市木造に関するデザインや防耐火技術を学ぶ活動に取り組んできました。

HEAD研究会

HEAD研究会は建築のなかの様々な業種や専門の異なる人たちと未来を担う学生たちが、具体的なテーマのもとに集い、刺激し合い、共に実践しながら、住環境や建築に関連する仕事を創り出していく、実務的な組織です。研究会は11の事業部門(TF)と学生からなる学生事務局が主体となって展開されています。学生は事務局と興味のある部門に所属し、それぞれの活動を行っています。

パブリックウェア

まちにたくさんあるようで実際はあまり使われていない公共空間があるのではないでしょうか?

また、公共空間で楽しめるコトはまだまだたくさんあるのではないでしょうか?

公共空間をもっと楽しく、自由に、使えるような仕組みや建築未満の建築を提案、制作するというプロジェクトです。

当研究室では野菜の販売小屋をテーマにした「koyart=小屋×アート」プロジェクトに参加したり、現在では豊洲の公共空間に着目し実際にパブリックウェアを作成中です。

物流と都市

過去から現在にかけて、物流機能に寄与する都市構造の変遷について研究しています。

江戸・東京において、舟運から鉄道、コンテナ、トラック輸送へと、これまでに目まぐるしく進歩してきた交通機能は、輸送のスピードだけでなく、土地利用にも大きな変化をもたらしています。また、その変化は江戸・東京だけでなく、各地の地方都市にも影響を及ぼします。

当プロジェクトでは、静岡県の清水港を起点のフィールドとし、カネ・モノ・ヒト・情報の流れから都市を解体し、今後の構想を思案することを目的としています。

多文化共生

近年日本に滞在する外国人の数は増加していますが、その中でも特に難民の立場は弱くまた、その存在は日本人に知られていません。
本プロジェクトでは、葛飾区に住むエチオピア人コミュニティを様々な角度から調査し、建築を考えます。
昨年は主に日本における難民制度や、全国の外国人コミュニティを調査し、課題や可能性を探りました。現在は、エチオピア人が働く葛飾区の工場に赴き、インタビューや実測調査を行なっています。 

 コミュニティナーシング

コミュニティナーシングとは、地域環境において医療従事者だけでなく市民も積極的に参加し、病気・障害を抱える人やその家族の暮らしを支える活動のことです。近年、海外では活動が盛んに行われていますが、日本での認知度は高くありません。

本プロジェクトでは、島根県雲南市を拠点に活動するコミュニティナースカンパニー株式会社(CNC)の協力のもと、建築的の視点を用いて、地域再生あるいはコミュニティナーシングの活動に貢献することを模索しています。