プロジェクトデザイン研究室

2023/09/25

講演会「木でつくる懐かしい未来 Ancient Future」

 8月29日(火)に島根県太田市温泉津温泉津において、芝浦工業大学建築学部の教授である山代悟先生による講演会が行われました。

 今回の講演では、これから増えていくあるいは増やしていきたい日本の中大規模木造の在り方を中心にお話を聞くことが出来ました。中大規模木造に対するいくつかの国の事例や日本の事例だけでなく、日本が抱える中大規模木造への課題等についても知ることが出来ました。また、今後中大規模木造ビルを普及していくための、標準モデルの研究内容についても知ることのできた機会でした。

 木造高層化には様々な問題を解決するきっかけになると感じました。木造のメリットは鉄やコンクリートに比べて製造や加工、建築時に要するエネルギーが少ないため二酸化炭素の排出を減らすことが出来るところであると考えます。しかし人工林の高齢化により二酸化炭素の吸収力は低下しています。そのため成熟仕切った材は早く建材として利用し、空いた土地へ植林を促し、森林の二酸化炭素吸収力を回復させる必要があります。そこでこの問題を解決するために建材の利用を促進させる木造高層建築の一般化が求められているのだと感じました。中規模木造ビルが普及していくことで、カーボンニュートラルだけでなく、最終的には林業の活性化にも繋がるのではないかと考えます。また、地方都市などで中規模建物の木造化が進めば地産地消などの循環がうまく進むのではないかと考えました。

General, 温泉津, 林業と都市