見学 小柏研究室

2023/08/10

下郷町大内宿(福島県南会津郡・重要伝統的建造物群保存地区)見学

文責:辻瑞季(修士1年)

 

福島県には、会津地方に3か所の伝統的建造物群保存地区があります。その中で今回は、南会津郡下郷町に所在する大内宿をご紹介します。

 

大内宿の概要

大内宿は、鎌倉の時代から会津と関東を結び、江戸時代に栄えていた下野街道の宿場町です。昭和56年(1981)4月18日に伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているものとして重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

 

下郷町大内宿伝統的建造物群保存地区は、会津若松城下より下野今市に至る南山通りの宿駅の一つで、若松へは約4里半(16.5㎞) 田島へは5里(20㎞)当時の1日行程は約8~10里であり、大内宿は中宿として、本街道の間宿にあたり昼食のための休憩の宿場となっていました。江戸時代末期から明治にかけての茅葺き寄棟造りの主屋が妻面を街道に向け並び、山々に囲まれた周囲の自然環境も一体となって良好な景観を形成しています。

 

約400年の歳月を経ても残る伝統的な茅葺き屋根は、ススキでできており、村の人々が自ら保存活動を行うことによって維持されています。専門技術を持つ茅手(かやで)と呼ばれる職人を中心に、村の人々が協力し合い屋根の葺き替えに取り組んでいます。

 

 

見学を通じた所見

大内宿は無電柱化されており、建物も高さがあまり高くなく統一されているため、空が広く感じ、周囲の山々との自然の一体感がすごく感じられました。大内宿の特徴である茅葺き屋根も、『本家叶家』は葺き替えが行われたばかりで、きれいな黄金色(こがねいろ)をしており、隣の『吉田屋』の年季の入った屋根との対比に刺激を受けました。また、メインとなっている通りの正面に位置する『浅沼食堂(扇屋分家)』にて、解放された建物の中で大内宿の景色を見ながら、名物のネギそばをおいしくいただきました。

 

 

 

 

参考文献

大内宿観光協会 https://www.ouchi-juku.com/detail/622/index.html(2023.07.25閲覧)

文化庁HP「重要伝統的建造物群保存地区一覧」と「各地区の保存・活用の取組み」 https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/judenken_ichiran.html(2023.07.25閲覧)

おいでよ!南会津HP https://www.aizu-concierge.com/spot/389/(2023.07.25閲覧)