見学 小柏研究室

2023/08/09

旧正宗寺三匝堂(通称:会津さざえ堂、福島県会津若松市・国指定重要⽂化財)見学

文責:藤崎朋輝(学部4年)

 

概要

名称:旧正宗寺三匝堂

所在地:福島県会津若松市一箕町大字八幡字弁天下1404番2

建立:寛政9年(1797)

構造:六角さざえ堂

形式:向拝一間・向唐破風造・銅板葺

区分:国指定重要文化財(1995)

 

沿革

1780年代より当時の民衆の観音信仰を背景に、関東を中心に全国各地にさざえ堂と呼ばれる建物が建てられました。会津さざえ堂は、1797年に福島県会津若松市の飯盛山に建立されたもので、当時飯盛山に存在した正宗寺の住職であった僧郁堂が考案した建物です。

 

建築概要

会津さざえ堂は飯盛山の中腹に存在し、高さ16.5m、六角三層のお堂です。外観は、渦巻のような形をしており、窓枠が斜めに配置されています。内部は2重らせん構造となっており、スロープに沿って西国三十三観音像が安置されています。仏教の礼法「右繞三匝」に基づき、上りに一回転半、下りに一回転半し、合計三回転する構造となっており、上りと下りが別のルートとなっています。このようならせん構造をもったさざえ堂は他になく、建築史上その特異な存在が認められ、平成7年(1995)に国指定重要文化財に指定されました。

 

所見

会津さざえ堂の入口には、竜の彫刻が存在していました。3体の竜が柱や梁に巻き付くような装飾に迫力を感じました。

 

 

内部に入ると上りは時計まわり、下りは反時計回りのらせん構造となっていて、頂上にある「太鼓橋」で繋がれていました。足元は階段ではなく、滑り止めの桟が敷かれており、思った以上に足腰を使いながら上り下りしました。

上り下りの途中には中央部分に空間があり、そこから反対のらせんを覗くことができました。

 

 

らせん構造を上った先の天井やそこに至るまでの柱や梁などに数多くのお札が貼ってあり、参拝した人数の多さ、重宝されていたことを感じることができました。

 

 

 

参考文献

・会津さざえ堂オフィシャルサイト http://www.sazaedo.jp/ (閲覧日2023/07/23)  

・日本すきま漫遊記 さざえ堂 https://www.sukima.com/words/word_sazaedou.html (閲覧日2023/07/23)

・文化庁 国指定文化財等データベース https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/202 (閲覧日2023/07/23)