見学 小柏研究室

2024/02/26

大本山石山寺(滋賀県大津市・国宝)見学

文責:吉川駿平(学部3年)

 

概要

開山:天平19年(747)

宗派:東寺真言宗

本尊:如意輪観世音菩薩

所在:滋賀県大津市石山寺1-1-1

 

歴史

石山寺とは、西国三十三所観音霊場の第十三番札所で、真言宗の大本山にあたるお寺である。

「石山寺縁起絵巻」によると、天平19年、聖武天皇の勅願で、奈良東大寺の別当良弁僧正によって創建された。平安時代には真言宗寺院となり、多くの貴族や女流文学者が参拝する石山詣が盛んであったことから、後に「文学の寺」と呼ばれることになる。

 

所見

 

石山寺という名前の通り、珪灰石という巨大な岩盤の上に建つこのお寺は、高低差が大きく、豊かな自然を感じられる。寄棟造、檜皮葺の建物である本堂は、傾斜地に建てられており、礼拝堂部分は懸造になっていた。これは観音信仰の寺社に見られる建築様式で、代表的なものに清水寺や笠森観音がある。そのため礼拝堂は、参拝客の増加に合わせて空間を確保するために増築されたものであると考えられる。

 

 

石山寺は源氏物語誕生の地としても知られている。紫式部は石山寺に七日間参籠していた折、琵琶湖の湖面に映った十五夜の月を眺めて、須磨の「今宵は十五夜なりけり」の一節を書き出したことが、「源氏物語」の始まりだったと言われている。境内には源氏物語を起筆した場所である「紫式部源氏の間」や紫式部像が建てられており、大河ドラマ「光る君へ」で話題になっている。作中での登場が待ち遠しい。

 

 

参考文献

・大本山石山寺HP https://www.ishiyamadera.or.jp/guide/precincts

・「石山寺」の観光・見どころ|紫式部と縁深い真言宗の大本山 

https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/biwakohotel/sightseeing/ishiyamatemple/