蟹澤研究室

2006/08/25

能舞台板塀(建て方・屋根工事編/その1)

いよいよ建て方に入ります。これまでに製材、刻みなどをしてきた部材を組み立てていく作業です。

建て方では、部材と部材を上手く接合できるように、ほぞ穴やほぞを微調整したり、組み立てる順序・部材を間違えないように注意しながら進めていきます。



建て方にはほとんどの場合、槌を使って行います。その際には、当て木をして、部材を傷つけないようにします。



板塀の格子部分については、後から改修をしやすいようにしたり、格子自体の精度を上げるために、まず格子部分の枠を作り、後から板塀にはめ込みます。



軒桁などは、建て入れを行う前にある程度組み立てておきます。そうすることで、塀に登って行う作業を少なくし、安全に早く作業を行えます。



掛矢と呼ばれる大型の木槌を使って建て方を行っています。このような場合、両側から同時に打ちつけて組み上げます。