プロジェクトデザイン研究室

2023/07/20

プロジェクト研究1特別講義「建築家の復興」

高池さんの講演を聞いていた中で、「実際に体験できるものをつくる、という面白さが建築にはある」という言葉が印象的でした。私たちは設計授業をいくつか受けてきましたが、実際にこの建築で人が行動をするということを考えながら設計をすると、考慮しなければいけない部分が非常に多く出てきます。でもその作業が設計の醍醐味なのではないかと私は思います。

高池さんが設計された、ピーカンナッツ産業振興施設において、「訪れた人にこのように体験して欲しい」という思いが至る所に散りばめられていたように思います。目線の高さで外の風景が切り取られるような連続窓や、工場の様子が見えるようなレベル差など、来た人自身に興味を抱かせるような空間的な工夫がなされていました。復興期は、新たな環境への融合の時期という言葉のように、ピーカンナッツの森と、背後の建築という「新しい環境」が、陸前高田の次の世代へと繋がっていくように感じました。

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