プロジェクトデザイン研究室

2024/06/23

大水敏弘氏特別講義「能登半島地震の概要と被災地課題」

2024年度 大水敏弘氏特別講義「能登半島地震の概要と被災地課題」

大水敏弘氏に特別講義をして頂きました。
大水氏は東京大学を卒業後、旧建築省に入省。その後、国土交通省から岩手県庁出向中に東日本大震災が発災。
緊急対応にあたられました。災害復興の陣頭指揮をとった経験を経てその後も、経験をベースに熊本地震をはじめとした災害地域の調査や分析を独自に続けています。
現在UR都市機構にて、木造密集地の整備を担当されています。

大学の8階のラウンジにて開催しました。受講者外にもアナウンスしたところ、学部生から大学院生までたくさんの学生が集まってくれました。左の写真は、大水氏によるレクチャーを学生が受けている様子です。

今回は、地震による被害例のみならず、実際に現地に訪れた際に体感した能登の現状についてもお話を聞かせていただきました。

ー能登の現地訪問から見えてきた現状ー
『能登の地域に限らず、実際の被害は非常に広範囲:新潟県などにも被害があり、「北陸地震」と呼べるほどの被害規模。
能登里山海道 現在でも復旧の目途たたず、土砂崩れの仮復旧を行うので精一杯の常態。
 東日本大震災では東北自動車道の前線再開は13日後であったのに対し能登ではより長く時間を要した。原因としては能登へ向かうための道路が実質1本しかないというインフラが関係していた。
 金沢まで行かないと賃貸住宅がない、東日本にもまして平地が無いなど地理的な条件も重なり東日本大震災よりも状況が悪い。
 現状として被災地に出向いて住宅建設を行うために、車で片道4時間かけて何往復もしているがこのようなことは報道されていない。』

実際に能登に行かないと分からないような情報も講義で得ることが出来る貴重な時間になりました。

General, 災害復興