プロジェクトデザイン研究室

2025/10/05

イタリア・ローマ ワークショップについて

現・槇総合計画事務所代表のゲイリー亀本さんにご案内いただき、ヒルサイドテラスの中にある事務所を訪れました。槇文彦の思想が息づく空間の中で、図面や模型を目の前にしながら、イタリアの学生たちも目を輝かせて話に聞き入っていました。静かな緊張感と高揚感が交わる、心に残るひとときとなりました。

ヒルサイドテラスとは異なる商業空間を比較するため、渋谷・表参道を訪れました。代々木体育館、宮下パークからSpiral、そして表参道ヒルズへと歩きながら、商業と公共が重なり合う東京の空間を体感しました。建築を通して、活気と静けさが交錯する“東京というまち”の魅力を改めて感じる時間となりました。

代官山ヒルサイドテラスの敷地を歩きながら、建物と街のつながり、光や風の流れを丁寧に観察しました。現地で感じた印象をもとに各班が設計を進め、中間発表ではそれぞれの班がコンセプトを発表。イタリアと日本の学生が協力し合いながら、多様な視点から提案を行いました。互いの考えが刺激し合う、学びの深い時間となりました。

最終日には各班による最終講評が行われ、短期間ながら敷地への深い理解と多様な視点をもった提案が並びました。模型や図面を囲みながら、イタリアと日本の学生が互いの考えを交換し合い、設計へのアプローチや価値観の違いを学ぶ貴重な機会となりました。建築を通じた対話の中で、それぞれが自分の興味や課題を見つめ直す時間にもなったように思います。講評後には修了証が授与され、笑顔のあふれるフェアウェルパーティで演習を締めくくりました。短い期間ながら、国境を越えた学びと交流が確かに形となった一日でした。

ローマ