研究テーマ

過去と未来を繋ぐ建築遺産の保存と活用
本研究室では建築遺産とそれらを取り巻く環境をハードとソフトの両側面から研究を行っています。歴史ある都市や建築を私たちはどのように評価し、未来へ受け継いでいけば良いか、実測や文献調査、インタビュー調査、ディスカッション、プロジェクトの実施を通じて検討しています。

 
<主な研究テーマ>

1. 国際都市・東京の研究
東京には特徴的な魅力ある地域が多く存在します。古くからある地域や新規住民が集う地域等、多種多様な地域の集合体が東京を形成しています。地理、歴史、建築、人、コミュニティー等、都市における様々なレイヤーを分析しながら東京の魅力ある地域の構造を紐解きます。

*研究対象地の例: 杉並区西荻南(横丁・柳小路)、北区赤羽(横丁)、葛飾区四つ木(エチオピア人コミュニティー)

2. グローバル・サウスにおける建築遺産の研究
人口増加や経済成長に伴いアジアやアフリカの都市は急激な変化を遂げており、これまで時間をかけてつくられてきた歴史的環境が危機的状況にある都市も少なくありません。途上国に蔓延る貧困問題を考慮しながらボトムアップ型の建築遺産の保存と活用について調査しています。

*研究対象地の例: エチオピア(アディスアベバ、メケレ、ゴンダール、ハラール)、ガーナ(アクラ)、フィリピン(セブ)

3. 3Dドキュメンテーションにおける新しい活用方法の研究
技術の進歩や機器の低価格化により三次元の記録が容易になってきています。本研究室では従来の二次元の記録方法に加え写真測量や点群データを利用した三次元データのドキュメンテーションを実施しています。老朽化に伴いやむを得ず解体となる建物や大規模再開発で消失する地区の記録保存を行いそれらのデータの活用方法についても検討を行っています。

*研究対象地の例: 中央区月島(再開発地域)、葛飾区立石(再開発地区)、北海道旭川市(アイヌのチセ)、北海道余市町(建築遺産)、エチオピア・アディスアベバ(建築遺産)