エネマネハウス2015

エネマネハウス2015『継ぎの住処』-母からひろがる多世代ZEH- 横浜の新高島にて、2015年10月17日~10月20日、10月30日~11月1日の期間中

プロジェクト背景

都市部への人口集中により集合住宅に暮らす世帯が増えた昨今、住戸単位に止まらず、集合住宅全体の省エネへの取組みが重要となります。一方で、シェアハウスの普及や高齢化に伴う二地域居住など、ライフスタイルや社会環境も刻々と変化します。このため、これらに対応可能な柔軟性を持つ、ゼロエネルギー住宅の将来的な普及が望まれます。そこで、本プロジェクトでは、①集合メリットを生かしたエネルギー環境 ②都市の変化やダイバーシティに対応できる住環境 ③アジア地域に展開できる居住システムの3点を掲げ、世代を超えて住み継げる集合型のZEHを提案します。

設計

ピロティを利用した立体的な通風や、大きなテラスからの採光で自然エネルギーを最大限に取り入れます。さらに居住者の省エネ行動を促す料金体系の導入や、エネルギーのマネジメントシステム(MEMS)によって、住棟でゼロエネルギーを達成します。また、住宅の構法を、システム鉄骨の構造体、木質パネルの表面部材と内装材の3つに分けて、各々を構造的に独立させることで、ライフスタイルに合わせて組替えられる集合住宅が実現します。提案住宅は、再利用可能な木質パネルと鉄骨、コンパクトな設備システムと合わせて解体・移築が可能です。特に、高床式の構造は高温多湿なモンスーン地域に適応しますが、BIMによって管理された住宅は、アジアのみならず、世界中で展開可能なシステムとしての普及が期待されます。