見学 小柏研究室

2024/08/28

萩市明倫小学校(山口県萩市 登録有形文化財)見学

文責:石岡秀斗(学部4年)

 

概要

1719年に創設された藩校明倫館の跡地に開校された。当時の藩主の英断により、規模を拡大した。当廃館までの間、約150年に至って成徳達材を目標に多くの人材を養成した伝統と歴史を持っている。明治5年に瓦町に新堀小学校が開かれ、10の小学校が同年に開校。この10校が分合を経て、明治18年に数校を合併して明倫小学校と称し開校。県内初の登録有形文化財である。

 

 

所見

外観

木造2階建て、入母屋造り、桁方向100m、梁方向100mの大規模建築。外観に特徴的なデザインが施されており、簓子と下見張りがあり、壁は白い漆喰で塗られているなど、まるで城建築に見られるような小学校建築にしては珍しい外観になっている

 

内部

最も特徴的なのは小屋組みの構造である。現在は観光地になっているため、内部の小屋組みの構造が伺える。

 日本の伝統建築は従来垂直方向に建っている柱と束、水平方向に建物を支える桁と梁で主に構成されるが、現在の建築ではそこに外国から輸入された斜めに支えるトラスが見受けられる。このトラス構造でない構法で屋根を支える場合、梁などが大きくなる場合が多いが、この建物はトラスを採用しているため、一本一本の木材が太くない。このように木造で建てつつも外国から輸入された構法等が使われており、和洋折衷が感じられる。

 

 

 

 

参考文献

学校HP:萩市立明倫小学校  https://sites.google.com/edu.city.hagi.lg.jp/meirinsho/home

山口放送YouTubeチャンネル【鴟尾】学校建築には珍しい「萩・明倫学舎」~やまぐち近代建築探訪~:https://www.youtube.com/watch?v=tjC71CeirV4