椛山研究室

2022/12/01

「減衰性能・仮動的実験」に関する研究

「減衰性能」に関する実験研究
 建築物の「減衰性能」は、地震応答や振動性状に大きな影響を与える。しかし、減衰に関する現象は未解明な点が多い。
そこで、小型模型を対象として、減衰性能を解明するための各種実験を実施した。試験体はアルミニウム製の柱4本を鋼製床版に固定した小型模型で、建築物を1質点1自由度に縮約したモデルである。静的載荷実験、自由振動実験、強制振動実験を実施し、減衰性能を合理的に評価する方法の提案を目指している。

「仮動的実験」に関する実験研究
 仮動的実験とは、試験体の載荷実験とコンピュータによる数値計算を組み合わせることで、構造体の動的応答をシミュレートするユニークな実験手法である。高精度でリアルな挙動を実現するために、実験部分で生じる計測誤差や数値計算部分で仮定する減衰特性が応答に及ぼす影響を検証する。そこで、小型模型を試験体とした仮動的実験を実施して、強制振動実験で得られた実挙動を再現することを目指している。

2022年の研究担当学生5名
(M2生2名+M1生1名+卒研生2名)

 
 
 
 
アルミニウム材を柱とした小型試験体(左側)
 と 電動ジャッキを用いた載荷装置(右側)

 
 
 
 
実験準備の様子
載荷装置の制御とデータの収録でノートPC2台を利用

 
 
 
 
実験中の様子
試験体の下は振動台で、強制振動実験で利用